小学生のとき嫌々習わされていたピアノ
小学生のとき、親に言われるがまま2年ほどピアノのレッスンを受けていた記憶があります。
そのときのピアノの先生には申し訳ないのですが、当時はなぜピアノをするのかわからず、また、ある程度弾けるようになるまで基礎練習が続いたので、それはもう退屈な時間でしかありませんでした。
小学生の高学年になる頃にはスポーツに親しむようになり、YAMAHAのピアノはほこりをかぶり客間の飾りになってしまいました。
それから20年以上の時がたち、昨年の10月、ふと何かを思い立った私は電子ピアノを購入しました。
大人になった私がピアノを再開した理由
みなさんは、ピアノを弾いているというとどんな人を思い浮かべるでしょうか。
私は次のようなイメージを抱きます。
- 感性が豊か
- 教養がある
- 日常にピアノを弾くゆとりがある
一方で私はというと、毎日1分たりとも無駄にはできないとせわしなく過ごし、何か考えるといえばいつも論理的に正しいかとか損得勘定のことばかりです。
そんな無味乾燥な自分に辟易していました。
そんな折、私はふとYouTubeでストリートピアノ※を弾いているピアニストさんの動画を見ました。
※街中に置いてある誰でも弾けるピアノ。最近その数が増えており、駅の構内やお店の前など色々なところにピアノが設置されています。
もちろん、その人の演奏はすばらしかったのですが、それだけではなく、ストリートピアノを取り囲むように集まった通行人たちと交流されている姿を見て、私はこう感じたのです。
ピアノが弾けるとこんな出会いがあるのか。ピアノっていいな。
いくらあなたが「素敵な人と付き合いたい」を思ったとしても、ただ街を歩いているだけで素敵な人と出会うことはまずないでしょう。
少年漫画じゃあるまいし、「パンを加えて学校にむかっていたら運命の相手と交差点でぶつかってしまい、そこから恋が始まった。」みたいなストーリーを夢見ていても仕方ありません。
素敵な人と出会うには、その人と自分をつないでくれる何かが必要なのです。
それは、仕事であったり、友人であったり、はたまた、趣味やボランティアといった活動なのかもしれません。
ピアノを始めればその先にきっといい出会いがあるに違いない。
私の場合、ピアノこそが自分と素敵な人をつないでくれるものだと考えたのです。
ピアノを始めて3か月で得た確信
ピアノを買ってからの3か月間、私は残業をやめ、だらだらスマホを見るのもやめ、空いた時間でとにかくピアノを練習しました。(おかげでブログの更新もなおざりに…)
始めは「ド」の位置も忘れてしまっていて、楽譜を読むだけでも時間がかかりましたが、そのうちになんとか両手で簡単なメロディーを弾けるようにまで上達しました。
そして、1月の半ば、私はSNSの仲間を募りストリートピアノを弾きに行くイベントを企画しました。大した告知もしていなかったのにも関わらず、3人の演奏者を含め合計10人ほどに参加いただきました。(感謝)
ピアノはきれいで弾きやすく、音の響きもよい環境で、参加者全員が演奏を楽しんでいました。(私の演奏は聞くに堪えないものでしたが…)
さらに、演奏会終了後、参加者の方々と喫茶店でお話させていただいた時間がとても示唆に富むものでした。
もちろんピアノの話も多かったのですが、それ以外の世間話を含め、私が普段接している話題とはまるで違ったものばかりでした。
身を置く場所を変えると、自分が接する情報や感情もこれほどまでに変わるのか。
そう思い知らされた1日でした。
その演奏会を経て、私は確信したのです。
ピアノは、これまで知りえなかった世界を見せてくれるだろう。
ピアノを通じて、人生をより豊かに生きるための手がかりを得られるに違いない。
手前みそですが、「ピアノを始めればその先にきっといい出会いがある」という私の見立ては正しかったのです。
全てはピアノがつないでくれたご縁でした。
素敵な人と出会うきっかけに着目しよう
先日、このような記事を書きました。
素敵な人になりたいのなら素敵な人と付き合おう~あなたの未来はコミュニティが決める!?~もし、あなたが素敵な人になりたいと思うのならば、考え方や日々のちょっとした言動から自身を見直す必要があります。
そのときにお手本にすべきなのは、言うまでもなく人格に優れた人です。
さらに、遠くにいて会えるか会えないかわからない人よりも、身近にいて常日頃時間をともにする人である方がいいでしょう。なぜなら、接する時間が長ければ長いほど、その人から学ぶ機会が多くなるからです。
素敵な人間になるための手っ取り早い方法は、素敵な人と共に過ごすことなのです。
しかし、それ以前に、「どうすれば素敵な人と出会えるのか?」という問題がありました。
「素敵な人間になりたいので、あなたと一緒に過ごしたい!」と率直に申し出たとしても、気味悪がられて距離を取られるのがオチでしょう。
そんなときは、素敵な人と自分を結びつけるものに着目してみるといいと思います。
仕事でも、趣味でも、話題だけでも問題ありません。
共通の何かを携えて、素敵な人に歩み寄ってみるのです。
とまあこんなふうに書くと、下心が見え見えだとご批判を頂戴するかもしれませんね。
しかし、これは決して打算的な考えではありませんよ。
なぜならば、素敵な人がやっていることそれ自体が、その人を素敵な人たらしめている可能性だって十分あるからです。
素敵な人としての基礎を鍛え、さらには素敵な人とつながるきっかけも与えてくれる、
そのような媒介があれば、あなたが素敵な人になる可能性は一気に高くなるはずです。
私にとってその媒介はピアノでした。
まだ始めて3か月の初心者ですが、ピアノは実に趣深い教養だと思う今日この頃です。
最後までお読みいただきありがとうございます。みなさまの人生が彩りあるものになりますように。
先生は初めてお会いした時から稀に見るそれこそ「素敵な方」でした。そのままで。人間として医師として。これは私だけの見解ではなく他の方々もおそらく多くの人がそう感じていると思われます。(老若男女を問わず)
私に昔からの知り合いの医師が一人いますが(その方は東京で「ジャズと映画を鑑賞する会」の副会長を東京で長年の間されていたようですが)
100人程の会員の中には小説や翻訳物の著作を出している人、芥川賞の候補者になっている人、アナウンサー、、。など、男女とり混ぜ個性豊かな人々が沢山いたようです。3年程前にその会の会長だった作家でもある人の著書を兵庫県の県立図書館より取り寄せ何点か読みました。(勿論メジャーな本ではないので本屋や田舎の図書館には置いてない)
その医師の友人は神戸より、東京に足場を移し、そこで結婚されクリニックを開業。毎日100人余の患者を診察し頑張って日々生活されていたようです。しかし、10年ほどたった頃でしょうか、医師としては順風満帆であったにも関わらず、「このままでいいのか」と煩悶する時があったらしい。
その頃に神戸時代に親しんだジャズと映画の趣味を兼ねた会に参加する中で自分の医師としての場を離れ、精神的なゆとり、潤いを得ていた時代があったと思われます。
今は結婚当初より自分をあらゆる面で支え続けてくれた奥様とと共に日々の診療を糧に穏やかに暮らされているようです。
ひとつの事に若い時より邁進してきた能力ある人は必ずある時点でこのままでいいのかと苦悩する時が、特に男性の場合多い気がします。
先生は今、色々な人との出会いやご経験を重ねられる中で、人間としての器量を広げ深められ今後ますます魅力的で素敵な男性におなりになる。
先生の感化を受けた周囲のあらゆる人が心の中で(若い女性は憧れつつ)拍手と声援を送っていることでしょう。
沢山思いつくままに書いてしまいました。失礼の程どうかお許し下さい。
西村様
コメントいただきありがとうございます。
人の人生は十人十色ですね。
私自身は学生時代から医師という専門家を志したわけですが、だからといって、一生その道を歩む必要はないのだと感じる今日この頃です。
学生時代から20年近くがたつ今、自分から見える景色も、自分が思い描く未来も、当時のそれとはまるで違ったものになっています。
時代の潮流の変化も早いです。
こういった変化に取り残されることなく、好機をとらえ、我が人生の糧となる活動には積極的に取り組んでいこうと思います。