- 買ったけどあまり使っていないものがたくさんある
- 「お得」という言葉に弱い
- なかなかお金がたまらない
以前に同僚と格付けチェックをした際に思いがけぬ学びがあったので、ご紹介します。
半額の商品はお買い得か
みなさまには、こんな経験はないでしょうか。
定価3万円のジャケットが半額の1万5千円で売られている。
その横に、同じようなジャケットが定価の2万円で売られている。
私にはどうも、半額のジャケットがお買い得に見えます。けれども果たして、半額になっているジャケットは本当にお買い「得」なのでしょうか。
価格と価値
辞書にはこのように書いてあります。
価格 price:物の値打ちを金額で表したもの
価値 value:どれくらい大切か、どのくらい役に立つかという程度
Oxford Language
価格は値札に書いてあるので、だいたいの場合は見ればわかります。一方で、同じものでも価値は人それぞれに感じ方が異なるので、一様ではないですね。
このように、価格と価値は似ているようで異なるものです。この両者を区別して考えることが重要なのです。
芸能人格付けチェックに学ぶ、価格と価値の違い
某テレビ局のお正月番組で、1本5000円のテーブルワインと1本100万円の最高級ワインを飲み比べ高い方を当てる、という企画があります。
職場の同僚と同じような催しをしたことがあるのですが、牛肉や白ワインはほとんどみな高い方を言い当て正解した一方で、赤ワインや米、チョコレートなどで試した場合、挑戦者の解答はきれいに二分され、ほとんどの挑戦者は自信をもって答えることができませんでした。
「格付けチェックは案外と難しい。梅宮辰夫を馬鹿にしている場合ではないな。」と反省しました。
ところで、普通に考えれば、高いものを見抜く力がある方がいいように思えます。番組内でも、正解者は一流として敬われる一方、不正解を重ねるほどに二流、三流と蔑視されます(という設定になっています)。
あーあ、また間違っちゃったよ。高いもの全然わからないや。俺って、見る目ないな~。
こんなふうに落ち込む挑戦者も多かったです。中には、1問目から全ての問題を間違い続けた結果、最終問題のときには人間不信となり、自分が不正解と思う方を選ぶ挑戦者もいました。(結果、彼は最終問題も「不正解」となり、全問不正解の称号を得ました。)私も不正解を出し続け(泣)、催しが終わったころにはクタクタになっていました。
しかし、私はふと思いました。
高級なものを見極められるということは、高級なものと安いものの優劣を判断できるということだ。人間、よりよいものを知れば、安いものでは満足できなくなるかもしれない。
お金には限りがあるし、安いものでも高級品と同じように楽しめるならば、それはそれで悪くないんじゃないか。
また、ときどき、値段が高い=いいものだ、と高級品ばかり買っている人を見ることがありますが、真の価値を理解せずして高級品ばかり買い漁るのは、私からするとどこか愚かな行為に見えます。
私は同僚との格付けチェックを経て、自分がその価値を理解できるものには対価を払う一方で、価値を理解できないものには対価を払わないようになりました。また、廉価品でも自分がいいなと思えるものであれば、十分満足するようになりました。
価格よりも価値に着目するようになったのです。
ものの「価値」を感じよう
冒頭のケースですが、価格を見れば、半額になっている定価3万円のジャケットを買う方がお得そうです。しかし、割引されているのには理由があります。売れ残りの不人気商品だとか、型が古くなったとか、劣化の可能性がある(消費期限が近い)とか。一方で、人気の商品は割引こそないですが、実は質が良いとか、使いやすいとか、在庫が多いので欠陥品だったとしても代替品を手に入れやすいなどのメリットもあるでしょう。価格以上の価値があるかもしれません。
値札であったり、見た目であったり、誰かの宣伝文句であったり、ついうわべだけを見てものの良し悪しを判断しがちですが、そのものの「価値」に着目し買い物をできるようになれば、賢い消費者に一歩近づける気がします。
また、ものの「価値」を感じるようになると、案外お金を使わなくとも満足は得られるものだとわかります。無駄な支出が減り、みなさまの家計に余裕が出る一助となれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。みなさまの人生が彩りあるものになりますように。