囲碁に学ぶ、大局観の重要性

大局観とは

大局観とは、辞書ではこのように説明されている。

物事の全体的な状況や成行に対する見方、判断

精選版 日本国語大辞典

物事を俯瞰する力、とも言えるだろう。「木を見て森を見ず」ということわざも、大局観と関連するものだ。

大局観の重要性を考える上で、少し囲碁の話をさせてほしい。

囲碁は、白チームと黒チームが交互に盤状に石を置いていき、最終的に陣地の広かった方が勝ち、というゲームだが、上級者になればなるほど勝敗には大局観が重要とされる。単純に最善手を打ち続ければよいというわけではないのだ。このことには、現実社会を生きる上での役に立つ示唆がある。どういうことか、具体的に説明しよう。囲碁なんてしないよ、という方も、数分お付き合い願いたい。

優勢の一手、劣勢の一手

ゲームが進むと、多くの場合において優勢な方と劣勢な方に分かれる。

自分が優勢であるならば、こう考えるだろう。

自分の方が有利そうだな。相手に逆転されずに、このまま逃げ切るぞ。

そうすると、形勢が逆転しうるような先行きが読みにくい手(まぎれる手)は避け、その後の見通しが立てやすい手(わかりやすい手)を選ぶだろう。

一方、自分が劣勢であるならば、どうだろうか。

このままだと、負けになっちゃいそう。一発逆転の勝負に出ないと。

この場合、逆転をかけて相手のミスを誘い形勢を覆すような、見通しが立てにくい手(難解な手)を選ぶ必要がある。

もし、自分の優勢・劣勢を読み違えていたらどうなるか。本当は劣勢なのに優勢だと勘違いし、わかりやすい手を打ち続けた結果、逆転の機会を逃し、何事もなく負けが決定する、なんてことになってしまう。

ときにリスクをとることも重要

では、常に相手のミスを誘う手を打てばよいかというと、それは正しいとは言えない。往々にしてそういった手は最善手ではなく、相手に正しく対応されると自分が余計に劣勢になってしまうリスクのある手だからだ。したがって、むやみやたらとそういった手を使うことはできないのだが、勝負勘に長けた棋士は、ここぞというときにリスクを取って勝負を仕掛け、逆転勝ちしてしまうのだ。

部分的な正解は全体の正解とは限らない

現実社会でも似たようなことがある。部分的には正解とされるやり方も、時と場合、脈絡や立場により、全体としての正解とはならないことがある

問題がこじれてくると、ついつい視野が狭くなり細部ばかり見てしまいがちだが、困ったときこそ気持ちを落ち着け視座を高く持とう。全体を俯瞰したり、相手の立場に立ってみたりすると、思わぬ解決策が見つかるかもしれない。

囲碁は他にも人生観を磨くための数多くの示唆に富んでいる。子供の教育ツールとしてもおすすめだ。

最後までお読みいただきありがとうございます。みなさまの人生が彩りあるものになりますように。

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