ラーメン1杯3800円!?好景気の町ニセコで見た驚くべき状況

こんにちは。るろうに健心です。

みなさまは冒頭の写真の山をご存知でしょうか?

富士山のような美しいかたちをしているこの山は、北海道にある羊蹄山です。

先日、私はその近くにあるニセコに行ってきました。

訪問の目的は知り合いの投資家さんとスキーをすることだったのですが、現地の経済が驚くべき好景気だったので、私が肌身で感じたことをお伝えします。

ラーメン1杯3800円!?

ラーメン1杯3800円なんて聞くと、どこぞの高級ラーメン屋さんかと思われるでしょう。しかし、これはニセコスキー場のふもとの宿泊街にある普通のラーメン屋さんの値段です。

そんな高いラーメン、誰が食べるの?

そう思われるかもしれませんね。

しかし、この1杯3800円のラーメンを「安い」と言って食べる人たちがいます。

それは、外国人観光客です。

安い日本

2023年以降、日本でもインフレ(物価の上昇)が進んでいますが、欧米ではより強烈なインフレが進みました。その結果、現在欧米ではラーメン1杯3000円でも安い状況です。

また、2021年以降は円安が進みました。つまり、それ以前と比べるとドルに対する円の価値は30%以上低下したため、普段ドルで生活する外国人にとって日本のモノやサービスの価格は3割引みたいな状況に見えているのかもしれません。

  • 諸外国では日本以上にインフレが進み、相対的に日本の物価は安くなった
  • 円安の影響で外国人から見た日本の物価はさらに安く感じられる。

上記2点により、日本人には高すぎて買えない1杯3800円のラーメンは、外国人にとって安いくらいの値段だと言えるのです。

20年以上デフレ(物価の下落)が続いた日本は、コロナ禍以前から先進国の中では物価が安い国として取り上げられることが増えていました。
コロナ禍後に欧米との物価の差はさらに拡大し、日本の物価の安さがより際立つ格好になっていると言えるでしょう。

ニセコは賃金も高い

ニセコで高くなったのは物価だけではありません。

少々高くても外国人がモノやサービスを消費してくれる結果、ニセコでは労働者の賃金も上昇しています

なんと、ニセコのコンビニバイトの時給は2000円を超えており、平均時給も東京を上回る高水準になっています。

その結果、北海道の内外から高時給の仕事を求めてニセコに来る人(通称リゾートバイト)も増えているとのこと。

少子高齢化で人材不足に悩まされる日本では、田舎でも人が集まるニセコはうらやましいですね。

国内留学先としてのニセコ

スキー場界隈では8割くらいが外国人観光客(欧米の人と中国系の人が主)でした。

私の周りで飛び交う会話も日本語より英語の方が多く、私も頭を英語モードに切り替えていつ話しかけられても答えられるよう身構えていました。

こんな状況なので、ニセコで働く人は英語で簡単なコミュニケーションを取ることが求められます。

日本にいながら日常的に英語を話して国際交流ができるニセコには、国内留学先としての需要も発生しているようです。

海外留学には高額な費用がかかる昨今ですから、国内で国際感覚を学べるのは貴重な場だと思います。

また、ニセコに来ている外国人は何でもないときに外国のスキー場に何週間も滞在できる方々なので、きっと成功した事業家や富裕層が多いのでしょう。

そんな外国人との交流を経て、事業を起こす日本人もいると伺いました。

人もお金も集まるニセコには大きなビジネスチャンスが潜んでいるのかもしれません。

ニセコで生じている局地的な好景気

雲海に浮かぶ羊蹄山の頂(地元民曰く、10年に1度の絶景!)

以上、ニセコで感じたことをまとめると、

  • 日本とは思えないような高い物価になっている。
  • 物価の上昇に伴い、賃金も上昇している。
  • 高賃金の仕事を求め、外から人が集まっている
  • 地域の盛り上がりを受け、新たな事業を起こす機運も大きい。
  • 国内外から不動産や事業への投資も活発になっている

これらの好景気を支えるのが、日本人より多い外国人観光客の存在です。

そして、多くの外国人を惹きつけてやまないのが、ニセコの雪質や自然環境のよさです。

今回訪れたニセコで私が目にした光景は、強い需要が物価と賃金の上昇につながる好循環でした。
平成バブルを経験していない私にとって、その好景気のありさまは新鮮で驚きでした。

長らくデフレ不況に沈んだ日本経済、復活なるか

バブル崩壊後20年以上にわたり世界でも稀に見るデフレ不況に苦しんだ日本経済ですが、足元ではインフレの波が到来しており、それに遅れて賃金上昇の機運も芽生え始めています

長く日本経済が渇望した物価と賃金の好循環が訪れるのかどうか、一投資家としてもその動向を見守っていきたいなと思います。

参考

ちょうど私がニセコから帰ってきたときに、経済新聞にニセコのことが取り上げられていました。長野のスキー場などでも、ニセコと同じような好景気が生じているようです。

観光立国を目指す日本としては、こういったスキー場の活況を参考にしたいところですね。

最後までお読みいただきありがとうございます。みなさまの人生が彩りあるものになりますように。

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