自分なんて大した人間じゃない。
自分なんてどうせ役立たずだから。
こんなことを思っている人はいませんか?
そんな人には、是非次の視点を取り入れていただきたいのです。
確かにあなたは大して役に立っていないのかもしれない。
しかしそれは、あなたが悪いのではなく、あなたの身を置く場所が悪いから。
十人十色という言葉がありますね。この世に全く同じ人間など存在しません。
ということは、他人より劣るところがあれば、他人より優れているところがあるのもまた真実。
あなたの秘められし能力が活躍する場所はどこかにきっと存在します。
しかし、それは今の場所ではないのでしょう。
今日はそんなことを感じた私の日常の一コマをご紹介します。
毎年集まる高校の同窓会で
高校を卒業してからもう10年以上がたちますが、私には毎年集まって遊んだりご飯を食べたりする級友がいます。
今年のお盆も彼らと集まりました。
高校のときは3年間同じ教室で過ごしましたが、卒業して10年もたつとそれぞれが歩む人生はまるで違ったものになりますね。
Aくんは、長らく趣味の写真撮影を追求していましたが、最近結婚して奥さんの趣味にも付き合うようになったようです。
Bくんは、相変わらず職場の愚痴が多めです。
Cくんは、最近子供が生まれ、夫婦共々1年の育休を取得して育児に専念しているとのこと。
ところで、パパも長期の育休取得っていうのは令和らしくて尊敬しますね。(これをまだ当たり前に思えない私は時代遅れです。)
さて、今回私が気になったのがCくんです。
美しい奥さんと結婚し、子供も生まれて夫婦で力を合わせて育児に励むなんて、一見すると幸せの絶頂じゃないですか。
しかし、Cくんはそんな話をしている間も浮かない顔をしていました。
職場復帰への憂うつ
お節介な私は、子育て生活に何か不安があるのかと聞いてみました。
するとCくんは、「子供はかわいいし、育児は大変なときもあるけど新生児期は乗り越えて今は一段落した感じ。育休を取れているので妻とのんびり過ごす時間もあるよ。」と子育てについて特に不満や心配はない様子でした。
でも、どう見てもCくんの目には活気がありません。
率直にそれはどうしてなんだと問うと、こう返事が返ってきました。(以下、私とCくんの雑談を会話形式でお届けします。)
いや~。育休中はいいんだけどね。来年またあのブラックな職場に戻るのかと思うと憂うつで。新幹線の通勤も大変だったしさ~。
今は子供の面倒みるのに夜起きていなきゃいけない日もあるけど、給料6割くらいもらえて家計は若干の赤字で済んでるし、育休前に働いていたときのことを思えば今の生活の方がよっぽどいいよ。
そうなんだ。確かに新幹線通勤は大変だね(汗)
そんなにブラックなんだったら、いっそ転職考えたらどう?
いや~。自分なんて何のとりえもないし、資格もないし、転職活動しても他のメーカーで雇ってくれるところないと思うよ。
そんなことないと思うけどな~。考えてみなよ。Cは日本一のT大学を卒業してるんだよ。まあ学歴が全てじゃないけど、それだけの実力はきっとあると思うな。
前の部署はどうだったの?
前の部署はまだましだったんだけど、今の部署は、なんかこう人を駒みたいに扱ってる感じがあってね。お前の代わりはいくらでもいるんだぞ、みたいな。
え~。そんなひどいこと言われたら、仕事にやりがいも感じられないね。
というか、今の部署だと自分の力を活かしきれてないんじゃない?だからただしんどいだけ、みたいな。
そう!それなんだよ!
自分は役立たずなんだ、どうせ代わりはいくらでもいるんだ、なんて思うとやる気も出なくて。ますますしんどくなる一方だよ(トホホ)
負のループに陥ると仕事はとことんしんどくなる
Cくんと私の会話はとりとめないものでしたが、私はひとつ重要なことに気がつきました。
T大学を卒業しているCくんが、まったくの「役立たず」ということはありえません。(仮にそうだとしたら、私など一体どうなることか。。。)
現在の彼は、明らかに身の置く場所を間違えているようでした。
いくら実力がある人でも、その力を発揮できる環境に身を置かなければ、成果を出すこともできませんし、評価されることもありません。
ときとして、環境は実力以上に自分の価値に影響を及ぼすのです。
Cくんを例にとれば、
実力が十分に活かせない環境に変わった→自分の得意でないことをするのでモチベーションが上がらない→成果も上がらない→周りから評価されない→ますますモチベーションが下がる→成果も下がる→評価も下がる→…
という「負のループ」に陥ってしまっていたのです。
かくいう私自身も、一時同じような負のループに陥り、仕事に対するモチベーションがめっきり落ちていました。同時に仕事の質も低下していたと思います。
幸い、その状況に気づくことができ、負のループの原因が過重労働にあることがわかり、転職により労働環境を変えることができた結果、現在は再び以前のように楽しくお仕事に邁進できています。
しかし、もし自分が負のループに陥っていることを自覚できていなかったとしたら、私の行く末は恐ろしいものになっていたかもしれないと思うと、身の毛もよだつ思いです。
正のループにはまれば仕事が楽しくなる
読者のみなさんにとって驚きの真実かもしれませんが、
本来、仕事は楽しいものです。
自分の力を発揮して誰かの役に立つことで、金銭的な報酬を得、周囲の人に評価され、さらには自分自身の自己評価(自己肯定感)も上がります。
するとますます仕事が楽しくなり、より一層精が出るのです。
これは言うなれば「正のループ」です。
このループを繰り返せば繰り返すほど、金銭的な報酬も、自分の能力や評価も、自己肯定感も、全てが上がり続けていくでしょう。
仕事が楽しいなんて、そんなはずない!だって、俺はどれだけしんどい目をして仕事していると思っているんだよ!
そうおっしゃりたい気持ちはよくわかります。
私も社会人になりたての頃は、(嫌いというほどではありませんでしたが)特段仕事が好きとは思えない時期がありました。
しかし、いつしかわずかながらも正のループにはまったことで、知らぬ間に報酬や評価が上がっていったのです。そして気づけば仕事は楽しいものになっていました。
一方で、負のループにも陥りました。そこでは、「仕事がしんどい」と言う人の気持ちがよくわかりました。同じことをしているのにこれほどまでに自分の感じ方や疲れ方が変わるのかと。
だからこそ、みなさんには正のループに入り仕事を楽しむことを経験していただきたいのです。
そして、正のループにせよ負のループにせよ、多くの場合その入り口はあなたが身を置く環境にあります。
Cくんみたく、自分の力(得意)を活かせない場所に身を置けば、いくら能力やモチベーションがある人でも成果を発揮できずいつしか仕事がただしんどいものになってしまう(負のループ)のです。
裏を返せば、正のループへの入り口に立つには、自分の力(得意)を発揮できる場所に身を置くということに尽きますね。
やる気出ねえな~
仕事だるいわ~
こう思う人がいたら、今の職場が本当に自分の力を発揮できる環境になっているのか見直すことをおすすめします。
そして、その環境が自分に合っていない場合は、負のループに陥る前にいち早くその環境から脱出することを考えてみましょう。
さてさて、今年のお盆も級友と楽しく過ごすことができました。
身の上は変われど毎年時間を割いて集まってくれる級友に感謝する一方で、そういう場をセッティングし続けたからこそ級友とのつながりが続いているんだと再確認できた1日でもありました。これからも同窓会の幹事を続けて行こうと思います。(私は幹事として正のループにはまっているようです)
同窓会の最後に、Cくんをはじめ親愛なる級友たちの幸せを願って合掌しておきました。
最後までお読みいただきありがとうございます。みなさまの人生が彩りあるものになりますように。
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