先日、私がうつになったときのことについて書きました。
私の駄文を読んでくださる方へのお礼も兼ねて(?)、今回は自己紹介シリーズ第二弾として、私の「ミニマリスト」という価値観についてご紹介したいと思います。
ミニマリストは、絵の具の色で言うと「白色」のイメージです。(真っ白なキャンバスに絵を描くのに白色なんていらないじゃないかと思われるかもしれませんが、意外と白色って重要なんです。)
実はこの価値観、自分が「ミニマリストになりたい」と思って手に入れたものではありません。
気づいたら自分の中に醸成されていたもので、ある日「ミニマリスト」という価値観があることを知り、これは自分にそっくりだと驚きました。
いったい、私のミニマリストという価値観の由来はどこにあるんだろう。
そう考えたときに行きついたのが、いつも接しているお年寄りたちの考え方でした。
【注意】今回の記事には極論も含まれるため、「全力でミニマリストをおすすめする!」というわけではありませんが、ミニマリストという価値観を取り入れていただけると、重苦しい空気が漂う現代社会で、いくらか気分を軽くして過ごせるんじゃないかと思います。
ミニマリストという価値観
まずはじめに、みなさんは「ミニマリスト」という言葉をご存じでしょうか。
ミニマリスト
持ち物をできるだけ減らし、必要最小限の物だけで暮らす人。自分にとって本当に必要なものだけを持つことでかえって豊かに生きられるという考え方で、大量生産・大量消費の現代社会において、新しく生まれたライフスタイルである。
コトバンク
※ミニマリストについてさらに詳しく知りたい方は、記事の最後に参考動画を載せておくので、そちらもご参照ください。
私が理解できない「あったらあっただけお金を使う」という考え方
あったらあっただけお金を使ってしまう、という人はいませんか。
自分はそうでなくとも、そういう人の話を聞いたことがあるでしょう。
私には、この「あったらあっただけお金を使う」という考え方が理解できません。
本来、自分が持っている金額とは関係なく、本当に必要なお金の使い道は限られています。
よって、お金をたくさん持っているからお金をいっぱい使う、ということにはならないはずです。
それから、誰にとっても通貨の価値は同じです。
同じ1万円を払ったとして、貯金10万円の人より貯金100万円の人の方がスーパーで買えるものが少なくなってしまう、なんていうことはありませんよね。
あなたにとっての1万円と、私にとっての1万円は、同じ価値です。
100万円持っているからといって、1万円くらい適当に使ってもいいか、ということにはなりません。
そんなの、お金持ちのたわごとだ。お金がいっぱいあって、何でも買いたいものを買えるから、そんなことが言えるんだ。
1万円しか持っていなかったら5万円のモノがほしくなるし、10万円貯まったら今度は20万円するモノがほしくなるんだよね。
はたして本当にそうでしょうか?
大量消費社会の歯車として消費を続ける私たち
きれいなモデルさんが高級そうなブランド品を身に着けていると、とっても素敵に見えますよね。
自分より大きな家に住んでいる人を見ると、「自分もあんな豪邸で暮らせたらな~」ってうらやましく思ってしまいます。
何かにつけ、自分が持っていないものを持っている他人のことをうらやましく思ってしまうのは、人間の性でしょう。
あの人に比べれば、私は全然豊かじゃない。
そう思う気持ちはよくわかります。
でも、本当にあなたは豊かじゃないのでしょうか。
クローゼットにはいつ着たのかわからないほどたくさんの洋服がある。
コンビニに行けば24時間いつでもおいしいご飯が食べられる。
ミサイルが飛んでくる心配もせず安心して眠れる家がある。
世界全体で見れば、一般的な日本人の生活はかなり恵まれたものだと言えるでしょう。
にもかかわらず、あなたは「自分は物質的に全然満たされていない」と感じます。
それはなぜか?
そういうふうに感じる人の多くは、周囲の環境や企業の広告によって、過剰な消費マインドをたきつけられているだけだと思います。
企業が利益を出すには、多くの商品を作ってそれを売らなければなりません。
そうすると、必然的にその商品を買ってくれる人が必要です。
しかし、人が生きていくために必要なものは限られています。
本当に必要なものだけを売っていても売り上げは上がらないし、ライバル企業にも顧客を奪われてしまう。
そこで企業はこう考えます。
もっと多くの人が自分の商品を欲しがってくれるよう、人々の欲望にはたらきかければいいんだ。
その結果、私たちは知らず知らずのうちに消費マインドを刺激され、大量消費社会を構成する歯車としてモノを消費し続けるよう仕向けられてしまっている、というわけです。
一度、家の中を見渡してみてください。
- 買ったけど全然使っていないもの
- どうして買ったのかよくわからないもの
こういうモノがたくさんあったとしたら、必要以上の消費をしている証拠です。
あなたはすでに、大量消費社会の歯車の一つになってしまっているのかもしれません。
お年寄りが欲するもの=幸せの本幹
一方で、私がいつも接しているお年寄りたちは、多くのモノを欲する、ということがありません。
彼らはそういった消費をあおる広告に接する機会が少ないので、よりシンプルに必要なものだけを持つようになるのでしょう。
断捨離という言葉も流行っていますよね。
そして、多くのモノを持たずとも、お年寄りは十分幸せそうに見えます。
さらに言えば、彼らが欲するものは、良好な人間関係であったり、他人の感謝であったり、健康であったり、穏やかで平和な時間であったり。
それらはどれも、店で売っていてお金で買えるようなものではないのです。
私は、お年寄りの欲するものを知るうちに、こういうものこそが幸せの本幹なのだと気づきました。
人生を一周回ってそれでもほしいものは、いわゆる高級品の類とは無縁のものばかりだったのです。
そんなの、年金生活で使えるお金があんまりないからでしょ。
私は全然豊かじゃない。あのバッグも、このネックレスも、あー、ほしいものばっかり。早くボーナス入ってこないかなー。
あなたのその欲望は、本当に自分の価値観に基づくものでしょうか?
知らぬ間に他人に植え付けられた価値観で生きていませんか?
今一度、なぜそれがほしいのか、見直すことをおすすめします。
他人の価値観で生きていても息苦しくなるだけですからね。
とはいえ、若いうちはほしいものも多いでしょう。
汗水たらして働いて得たお金を何に使おうと個人と勝手です。
私がとやかく口をはさむことではありません。
でも、そうやって消費と浪費を繰り返していると、いずれどこかで気がつくんです。
本当に大事なものはお金では買えないんだ、って。
私は店に売っているモノよりも、お金では買えないようなものを大事にしたいと思います。
なぜなら、そういうものこそ、幸せの本幹を成すものだと信じているからです。
身の回りはモノでごちゃごちゃさせず、すっきりに。
そのかわり、お金では買えない目には見えないもので、自分のまわりをいっぱいにしたいですね。
これが人生の大先輩から得た学びです。
お年寄り、侮るべからず、です。
参考文献
中田敦彦のYouTube大学 【ミニマリスト①】モノを減らすと本当の幸せが見つかる(33分)
最後までお読みいただきありがとうございます。みなさまの人生が彩りあるものになりますように。