近道がないことを知れば、遠回りせずにすむ

みなさんはこんな妄想をしたことはありませんか?

宝くじで1億円当たったら、一晩にして大金持ちになれるのになあ。

楽して成功を得ようとするのは、世の常人の常です。

室町時代の和歌にもそのような人を戒めるものがあります。

もののふの矢橋の船は速けれど 急がば回れ瀬田の長橋

連歌師・宗長の歌

当時、東から京都へ向かうには、矢橋から琵琶湖を船で横断する経路が近道でした。しかし、湖上を船で進むのは船が風であおられ転覆する危険があったため、結果的に遠回りではあるが瀬田の唐橋経由の陸路でむかった方が無難だ、という意味の和歌です。

現代社会においても、楽して成功しようとする方法は幻想とも言えるものです。

しかし、この事実に目を背けずに向き合うことが、私たちの成長と成功への道をひらく鍵です。

本記事では、努力と成功の関係について考えながら、未来を変えるための行動に焦点を当てます。

楽して儲ける方法はない

楽して儲ける方法はない。これはよく知られた事実ですね。

報酬を得るには価値を生み出すことが必要であり、人々が価値を感じるものを提供するためには相応の能力が必要です。そして、そういった能力は一朝一夕には得られませんから、日々の努力の積み重ねが欠かせません。

こんなことを言うと、次のように思われる方がいらっしゃるでしょう。

それってつまり、成功するにはひたすら努力ばかりしないといけない苦しい道しかないってこと?

ですが、この真実を受け入れることは自分につらい現実を突きつけることではありません。

それは、無駄な努力や遠回りを避け効率的に目標に向かうことを意味します。

ギャンブルやマルチ商法など楽をしてお金儲けをしようとして、結局大切なお金や信用を失ってしまう人の話は後を絶ちませんね。
でも、「楽して儲ける方法はない」ということを知ってさえいれば、そもそもそんな失敗をせずに済むのです。

私たちは物事を断片的に見てしまう

「成功のためには努力の積み重ねが大切である。」

そう思っても、世の中の成功者を見ると、大した苦労なく楽して稼いでいる(ように見える)人が多いのもまた事実です。

それはなぜか?

私たちは一時点で成功者を見るため、彼らがたどってきた努力や失敗を知らないことが多いからです。

私は成功者と呼ばれる人にお会いする機会があると、できるだけ成功に至るまでの過程についてうかがうようにしています。すると、彼らにはもれなく常人のレベルを超えた苦労や努力を伴った時期があるのです。

つまり、今は楽をしているように見える経営者も、成功するまでにはそれ相応の努力をしてきたということです。

また、楽をしているように見えて、実は裏で結構努力や苦労をしている方も少なくありません。

一時点だけを見て物事を判断しようとすると見誤りを生じることがあるので、気をつけたいです。

悲観せず前向きに

ここまで私の記事をお読みになった方は、きっとこれまでの自分の行いについて反省されていることと思います。

私これまで大した努力もしてこなかったから、大した成功や報酬もなくて当然だわ(とほほ)。

もしこんなことを考えた人がいらっしゃったとしたら、その必要はまったくありません。

確かに、現在は過去の行動の結果です。

ですが、それは言い換えれば今からでも行動すれば未来は変わるということです。

今の状況に不満を抱くのではなく、未来に向けて前向きに考え行動しましょう。未来は自らの努力と選択次第で変えることができるのです。

そして、いつも「急がば回れ」を忘れないでください。
それはあなたの無駄な行いを減らし、成功へと歩むための道しるべになるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。みなさまの人生が彩りあるものになりますように。

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